2015年4月13日月曜日

ぶなニュース №19

復刻版 ぶなニュース 第19号 2002年8月10日発行

○ウバユリ?
 8月3日、山中湖周辺を散策していたら、ユリの群生地があった。そのユリは葉が枯れていて長い茎と細長い花弁 を持ったユリだった。姥百合(ウバユリ)である。なぜ姥(ウバ)なのか、ある図鑑によると、 葉が枯れ落ちるので、葉を歯に喩え、歯が落ちるから姥と書いてある。随分いいかげんな駄洒落から名前を付けたものだ。名付け親のそのときの気分、勝手からこのような名前を付けられてはたまったものではない。 確かにあまり綺麗ではないが、なぜかその百合が愛しくなった。

ウバユリ、平成14年8月3日撮影

○快適なサイクリングコース?
 8月6日発行の「議会かながわ」の4ページに ”サイクリングに行こう!”と書いてあり、県内のサイクリングコースなどが紹介されていた。エアコンの効いた部屋から出て、たまにはサイクリングで自然を満喫しませんか。 とも書いてある。

 本当に自然を満喫して快適なサイクリングできるのか? 酒匂川のサイクリングコースを例に取れば、次のような現実が待っている。

サイクリングコースとは名ばかりで、現状は犬の散歩コース、ジョキングコース、ただの散歩コースに化している。 快適にサイクリング出来る状態ではない。 先日(8月4日)も同コースを走ったが、かえってストレスを感じてしまった。
 犬の散歩が多いこと。中には放し飼いの状態で散歩をしている。犬は右に行ったり左にいったり。買主は二人並んでおしゃべりしながら歩き、道を塞いでいる。後ろからベルを鳴らすと嫌な顔をする。遠慮しながら追い越したら今度はジョキングの男性が道の真ん中を悠然と走っている。道幅は2メートルぐらいなので、どちらかによらないと自転車は通過できない。また後ろからベルを鳴らすと、聞こえないのか、聞こえないふりなのか反応無し。二度ベルを鳴らしたら今度は睨まれた。すみませんと言い追い越す。 更に行くと今度は夫婦連れと思われる男女の散歩。また道いっぱいに歩っている。またベルを鳴らす。反応無し。更にベルを鳴らす。やっと縦列に。でも嫌な顔をされた。 更に行くと今度は幼児を連れた乳母車を押して歩っている若い奥さん。やはり道の真ん中を歩いている。ベルをならしたら怒鳴るような声で子供に危ない!と叫ぶ。一瞬自分に向けられた罵声とも思った。完全に自転車を止め、ゆっくりと遠慮しながら追い越す。
 更に行くと今度は長い竿を持った釣り人。肩に担いた竿が歩く調子で左右に揺れている。またベルを鳴らす。大きく竿がゆれ素直に道を譲ってくれた。こちらから、すみませんと一言。
 吉田島近くの河川敷にはパターゴルフ場があり、ここも難所の一つ。トイレや休憩所がサイクリングコースの反対側にあるため人の横断が絶えない。スピードを落とし時には停車して歩行者をやり過ごす。どちらが優先だか分からない。更に行くと今度は車がサイクリングコースを塞いている。自転車が通れる幅は50センチ足らず。自転車から下りて迂回する。
 更に行くと今度は3人の釣り人がコース上の道でウエットスーツを着替えている。魚を入れる大きなボックスも置いてある。ベルを鳴らす。めんどくさそうにゆっくりと道をあける。こちらがすみませんと一言。
 終点にはトイレと水飲み場があるが、ここはすべてバーベキューをやる連中に占領されている。ゴミが多い。

このコースは酒匂川の富士道橋から川沿いに酒匂川右岸の大口までの8.9kmだが、このような障害が待ち受けている。
このことを管理者は知っているのか?本当にここが自転車専用道なのか?いつから犬の散歩コースになったのか?

サイクリングを本格的にやっている連中に聞くとあのコースは利用しないと異口同音。事故でも起したら自転車側に責任を取らされるのが目に見えているからだ。
 酒匂川サイクリングコースがこの体たらくでは、どこのコースも現状は似たり寄ったりだろう。

 編集者注、最近批判めいたこのような記事が多くなってしまった。ブナでもゆっくり眺め心豊かにしなければ。まだ人間が丸くなっていないから、ついこのような批判記事が多くなるのだろう。ときどきこのような自分が嫌になる。 相手を批判しているが、その実その相手の中に自分を見る。


角取山の子供ブナ、平成14年7月27日撮影