○三竹神社
4月5日土曜日、天気予報があたり、雨の一日。 いつものブナ林行きを断念。近くの三竹神社へ水を汲みに行く。
ここの水は箱根外輪山、明神ヶ岳東側の湧水で、神社入り口の左側に出ている。この水場には漏斗も置いてあり、ペットボトルを持って行けば簡単入れられる。漏斗がないと水が平面的にちょろちょろと流れ出ているのでペットボトルの小さな口では溜めるのに時間がかかってしまう。誰が備えたか知らないが、 ブリキ製の立派な新しい漏斗もある。恐らく常連が置いたのだろう。
水を汲んだ後、いつものように本殿に参拝する。この裏山にはスダジイなどの大木が何本もあり、ちょっとした原生林を形成している。水場の右側には樹齢300年以上の杉が2本直立している 。霊験を感じるには十分な雰囲気を演出している。まさに神域だ。昔の日本にはこのようなトトロに出てくるような崇高な神社がたくさんあった。そして村を守ってきた。これが鎮守の森である。
御嶽神社の社叢林
○季節外れの大雪
4月6日日曜日、今日は昨日とうって変わり、よい天気。
いつもの三国峠から山中湖へ。峠あたりから一面の銀世界に変わり、びっくり。やはりこちらは雨ではなく、雪になったようだ。ブナ林にも新しい雪が積もり入ることができない。
いつもの蕎麦屋ですこし時間をつぶすことにした。うまい蕎麦を食いながら壁にかけてあるブナなどの写真を眺める。新しく尾瀬のブナ林の写真が掛けてあり、目をひく。紅葉が実に美しく撮れている。まさに黄金のブナ林がそこに写っている。
窓の外を見ればヒヨドリが餌場のみかんを啄ばんでいる。 先日来た時はシジュウカラがヒマワリの種を頬張っていた。
イラクでは大量の血が流されているのに、ここには平和がある。
うまい蕎麦と自然の風景。これ以上の贅沢はないと思った。
○70億人が水不足
水質汚染と水の浪費が原因で、21世紀半ばには最悪の場合、全人口の7割以上にあたる70億人が水不足に直面するとの予測を、国連が5日、発表した。国連は「世界の首脳が水問題の深刻さを認識していない」と警告し、安全な水確保のために早急に行動を起こすよう訴えた。同時に発表された国別の水質・水量ランキングでは、日本の水質は世界トップクラスだが、水量は180カ国中106位と低いことが判明した。
16日から京都市などで「世界水フォーラム」が開催されるのに合わせ、水問題に取り組む国連教育科学文化機関(ユネスコ)など国連23機関が初めて水資源の報告書をまとめた。
報告書は、人間活動で生じる排水1リットルのせいで淡水8リットルが汚染され、使用可能な水量が減りつつあると分析。人類が使用できる水量は、今後20年間で、1人当たり、現在の3分の2に減ると予測した。50年に世界の人口が現在より32億人多い93億人に達するという推計と合わせ、最悪の場合、世界60カ国70億人、よく見積もっても48カ国20億人が水不足に悩むとした。
現時点における国別評価では、水質が最も優れていたのはフィンランドで、日本は5位。しかし、国民1人ずつが使うことのできる水量でみると、日本は年3383立方メートルでカナダ(11位)の約30分の1だった。【田中泰義】
(2003年3月5日毎日新聞夕刊から)