昨夜、知人から石棚沢の写真が届きました。
12/11(土)、西丹沢の石棚沢を3名で溯行してきました。
【登攀メモ】
①石棚沢出合は伏流して枯沢。出合から堰堤が見える。この堰堤を左岸巻きする箇所がこの沢の核心になった。
堰堤右端(左岸)を小巻きしようとすると木が邪魔そうに見えたため、少し前から左岸に乗ったが、出来る限り小巻きしようと踏み跡を辿ると悪かった。巻き後、改めて堰堤上で左岸を観察したところ、面倒でも完全に尾根に乗って大高巻きするのが無難に思えた。
②その後、長いゴーロ歩きと堰堤巻き。堰堤は1ヵ所直登、体感Ⅲ-~Ⅲ級程度。フットホールドが外傾しており、また落ち口が少々カチ or スローピーなため短いが楽しめた。
③堰堤を終えしばらく進むとゴルジュに入る。ゴルジュ前後は4m前後の棚が連続する。トポには難易度の記載はないがそれぞれ体感Ⅲ-程度の易しい登りである。ゴルジュ内の棚はごく一部、脆い箇所もあった。なお、ゴルジュ内は水があり、膝下くらいまでは濡れた。3mmネオプレン靴下&沢スパッツだったためか、そこまで冷たさは感じなかった。
④ゴルジュ通過後、沢は東へ向きを変え再び開放的な枯沢になる。進むと三俣状(二俣→二俣)の分岐で斜度がつきはじめる。ここは要ルートファインデングだった。本流に見える広く暖かい左沢は方角を測ると枝沢。ここは一見すると枝沢に見える中俣(二俣左沢→二俣右沢)を溯行する。やや急だがトポ通りすぐにナメが現れ、そのまま沢筋を登ると20m石棚が現れる。
⑤石棚下部付近には良いリスあったため、ここで溯行のもう1つの目的であるハーケン打ち練習を実施。良く効いたハーケンは打ったときの金属音が高くなっていくことを確認。鉄琴のように美しい音色。枯沢で水音もなかったため、音色の変化が良く確認出来た。
⑤溯行を再開。20m石棚は上部がスラブで支点も取りにくいため、適当な中間部まで棚を触ったら左岸小尾根に逃げる。そのまま左岸を巻いていたところ、上部にあるらしい柱状節理棚まで巻いてしまったようだ。残念ではあるがここまで自然なルート取りだったため溯行としてはひとまず満足して、そのまま石棚山稜の新山の頭にトップアウトした。3名パーティーで石棚沢出合から溯行時間4時間18分、西丹沢VCからは4時間36分。ほぼ計画通り。山頂で1本とったあと、箒沢公園橋へ下山した。
以上です。(IT記)