2020年12月1日火曜日

トチメ沢

 本日、知人からトチメ沢の写真が届きました。

11/28(土)、大野山の麓の沢、トチメ沢(栃谷沢)を溯行してきました。
頭から水を被るような丹沢の沢遊びもシーズンオフかなと思う昨今、暦の上では初冬を迎えた11月末だというのに、小春日和が続いてまだまだ暖かい。加えて今日は快晴だというのなら、やっぱり沢に行きたくなります。
先々週家で某本を眺めていたときにたまたま開いたトチメ沢、栃谷と書いてトチメとは難読な沢だなと思いつつも、よく見ると各滝付近で灌木が生えていそう。都合のいい灌木が生えていればそこを支点に懸垂下降で滝場を下れます。
それなら大分気は楽。家でトポや地形図、過去の記録とにらめっこしていても今時点の沢を正確に伝えた情報ではないから、いつもエスケープ手段を考えるのには大変な労力を割くけれど、現場で懸垂下降に使える灌木を探しつつ溯行するのは今しがた見た生の情報を紡いでいくのだから確実。行き詰まったら同沢下降で戻ればいい。私のような初心者クライマーでも手の届く範疇です。
まずは足を運ぼう、現場見ずして成長なし、ということでトチメ沢へ。

1、新松田駅から西丹沢ビジターセンター行きのバスに乗り、大野山入口で下車。そこから深沢林道を歩くこと小一時間。工事関係車両の駐車場付近から入渓します。
2020年11月28日 ITさん撮影(以下同じ)

2、入渓後しばらくは平凡な沢歩きとなります。

3、10m大滝が現れました。倒木がかかっていますが美滝です。脇が抉れている滝を見たのは初めてですが、これはここら辺の岩質のせいでしょうか?

4、巻きは左(右岸)から。

5、大滝の巻き途中、倒木をくぐる箇所がありました。ザックを下ろし身体と別々に動かせば、簡単に通れました。

6、2段5m滝。

7、巻きは右(左岸)から。タンカン橋があるのでそこを使わせてもらいます。

8、3条5m滝。ここは左端沿いに登攀。

9、2段4×6m滝。記憶が定かではないですが、流芯右から登ったような気がします。この滝はホールドが細かく難儀しました。

10、壁状2段3m+壁状2段4m。奥の2段4mは確か右から巻いたはず。

11、2条4m滝。右流芯のチムニーから登りました。チムニーがやや脆そうな気配だったので苦労。

12、滝場を越えれば渓相は平凡に。

13、14、15、16、黒ナメが出てきました。なんとも美しい。均等に段差があるのが素晴らしい。




17、ここは右を登攀。

18、一見すると堰堤のように見えますが…実は天然ものでしょうか?

19、沢を詰めていくと、取水設備が出てきました。

20、そのまま沢筋を詰め続けトップアウト。入渓から2時間21分でした。

21、ここに出てきました

22~27、その後は大野山山頂へ。初めて来ましたが大展望に満足。静岡県方面、西丹沢の峰々、丹沢湖などが、とても印象的。






28、帰りはトチメ沢左岸尾根を読図下降。コンパスを忘れたのが響き、この後、1ヶ所ルートミス。トチメ沢に落ちる南の尾根を歩いてしまいました。途中で気づいて登り返した後に、今度は想定通りの尾根で下山。

29、今回のGPSログです。