2024年1月11日(木)曇り
小雪が舞いそうな空模様である。
寒い。
下の写真はちょうど20年前に撮影したもの。
○精進湖パノラマ台
2004年1月11日、朝、山中湖で鮮やかなオスのキジをまじかで見る。幸先良いスタートだ。 気分を良くして、今日は釈迦ヶ岳へ行くことにした。
芦川村を過ぎ、林道に入ると、通行止めの看板に阻まれる。釈迦ヶ岳行きは断念し、急遽精進湖のパノラマ台に登ることにした。
精進湖畔に車を置き出発。日当たりのよい登山道を行く。天気が良いので、登山者が多い。途中名鉄のツアーの団体にも遭遇。騒々しい。
千メートル近く登るとブナも現れ、気分を良くする。尾根付近には幹周り2メートル以上のブナが10本近くあり、大満足。
山頂に着くと登山者が大勢いて足の踏み場もない状態である。100人は居たと思う。先ほどの名鉄ツアーもいて賑やかだ。しかたなく山頂から少し引き返したところの陽だまりで、遅い昼食をとることにした。時間は2時近く。
団体がいなくなるのを待ち、また山頂に戻る。しかし、まだ10人以上いて騒がしい。しかし、その騒がしさを帳消ししてあまりある素晴らしい富士が眼前にある。ここからの富士は評判どおり素晴らしい。裾野も綺麗だ。難は天神山のスキー場の施設と精進湖周辺の建物が景観を悪くしている。青木ヶ原樹海がなければ富士の美しさも半減である。
我々の後、一人の青年が山頂に到着する。その青年の顔を見れば、穏やかな良い顔をしている。勿論視線の先は雄大な富士山である。感動している様子がよくわかる。リュックを泥の上に置き、スパーで買ったと思われるおにぎりを立て膝で食べ始めた。先ほどの10人ぐらいの騒々しい団体が相変わらず良い場所を占拠している。既に1時間以上そこに居る。その青年は遠慮がちに隅の方にいる。でも顔は穏やかだ。そのうち騒々しい団体が皆で記念写真を撮ることになり、その青年に突然シャッターを押すよう依頼する。この時、青年も高価なカメラを持ち、雄大な富士山を撮っていた。突然の団体からの依頼に自分のカメラを置く場所を探している。結局、待たせまいとそのカメラを泥の上に直に置き、我侭な依頼に応じていた。でも、その青年は嫌な顔一つせず素直に応対していた。騒々しい我侭な中高年の団体とその清清しい青年が対照的であった。その団体の中で青年の気持ちを汲み取った人は誰もいないようであった。