2015年5月18日月曜日

ぶなニュース №25 

復刻版 ぶなニュース 第25号 2002年9月10日発行

○丹沢と富士山に緑の回廊
ツキノワグマを頂点とする野生動植物の生態系を守るため、林野庁は五日、丹沢と富士山の二カ所の森林に「緑の回廊」を設けることを決めた。二つの回廊の間に位置する国道138号が回廊間の野生生物の移動を妨げていることから、山梨県の篭坂(かごさか)峠付近にツキノワグマなどの大型動物が通る"専用橋"も架ける方針で、今月中に設置する専門家の委員会で、国土交通省とともに具体的な検討に入る。・・・・・ (神奈川新聞 2002年9月6日(金)13:25更新)

この左側の三國山稜も回廊の一部となる、平成14年8月31日撮影

(注、あれから10年以上にもなるが、いまだに実施されていない。掛け声と看板だけで終わった気がする)


○殺処分で個体数を調整
 神奈川県は二日までに、丹沢などに生息するニホンジカとニホンザルについて、自然の収容力以上に増えた個体を殺処分とする「管理捕獲」を盛り込んだ特定鳥獣保護管理計画素案をまとめた。県は来年度から管理捕獲に乗り出す予定。森林の自然植生衰退はシカの採食圧が要因として、推定生息数より4割弱少ない千五百頭に調整。サルは人身被害を引き起こす群れに限り現個体数(九百頭前後)よりも増える分を捕獲する考えだ。
  シカの生息数は、県調査で丹沢山地を中心に二千四百~四千二百頭と推計した。二十五カ所の区画(一キロ四方)で目視して個体数を確認、これを基に生息密度や適地面積などから割り出した。・・・・・(神奈川新聞 02年9月3日(火)12:20更新)

(注、殺処分の管理捕獲だけは、現在でも積極的に行われている)

○ブナ原生林脅かす植物
  白神山地の核心地域(約1万140ヘクタール)にオオバコやシロツメクサが生えている。本来これらは平地や里山に自生する植物である。原因はどうやら登山者で、靴や靴下に付着して運ばれ、繁殖したらしい。
(平成14年9月8日付け読売新聞)

  ここでも自然を愛する登山者が一番環境を破壊していることになりそうだ。核心地域への一般登山者の入山を禁止する必要がある。


○三國山定点観察
  9月7日三國峠へ。フジアザミはまだ花が咲いていなかった。トリカブトは紫色の花をつけはじめ、そこかしこに咲いていた。ブナの葉は色あせているものの、まだ黄色くなっていない。

○白神山地に「幻の湖」?
  昨年の土砂崩れで出現。場所は青森県西目屋村の大川流域で、世界遺産地域の境界線内側付近。しかし、その後の大雨で川を堰止めていた土砂が流れ出し次第に湖が小さくなっている。
 (平成14年9月10日付け日本経済新聞・夕刊)

○日本百名山を最短66日で踏破
  長野の冒険家平田和文さん。これまでの記録は76日だった。
 (平成14年9月10日付け日本経済新聞・夕刊)