2015年6月12日金曜日

ぶなニュース №27

復刻版 ぶなニュース 第27号 2002年11月1日発行

○ヅナ峠周辺の巡回観察
10月27日、久しぶりにヅナ峠周辺のブナを観察。410センチの大ブナの大枝が先の台風で折れていた。この枝の太さは50センチほどで、長さは7メートルぐらい。既に葉は茶色に変色していた。
  子ブナが密集する場所では特に台風の被害はなく、健気にも葉は黄色に変わり、冬を迎える準備をしていた。子ブナが元気なので一安心と言ったところである。
  大洞山東側鞍部では、太さ1メートルほどのブナが横倒しになっていた。葉は枯れていない。恐らくまだ根の一部から水を吸収しているようだ。根の部分を見ると、放射状の平面で土への活着が非常に悪い状態。この辺の土は火山性の砂礫層からなり、根が垂直に伸びることができない。ここのブナの根はすべてこのような状態にある。そこへ登山者の踏みつけと風雨による土砂の流出で、簡単に倒れてしまうのである。更に最近の環境悪化で笹薮もかなり侵入している。
  当日は天気が良かったので、中高年の登山者の団体を多く見かけた。いつもは静かなのだが・・・。

大ブナの折れた枝 平成14年10月27日撮影

元気な子供ブナ

 横倒しのブナ、放射状の根元に注意